アレルギー性鼻炎・花粉症

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎には、通年性アレルギー性鼻炎と季節性アレルギー性鼻炎があります。
通年性アレルギー性鼻炎では、埃やダニの死がい、カビなどが原因物質になり、季節性アレルギー性鼻炎のほとんどは花粉の飛散時期と症状が一致する「花粉症」になります。

 

春先のスギやヒノキが有名ですが、秋に悪化する方はブタクサが原因の事が多いです。それ以外にもイネやヨモギが原因となることもあります。

 

東洋医学ではアレルギー性鼻炎・花粉症は水毒と捉えて治療をする事が多いです。
鼻炎の漢方薬では小青竜湯が有名ですが、肉類、油物の摂り過ぎや暖房による内熱の蓄積によって、なかなか小青竜湯だけでは効果が出ない方が増えているように思います。

 

また冷えが強かったり、貧血傾向がある方は、やはり小青竜湯よりももっと温め補う作用のある漢方薬の方が向いている方がいます。

 

松阪漢方堂では上記の漢方薬以外にも、アレルギー症状に効果の高い漢方製剤を取り扱っています。

 

慢性的なアレルギー性鼻炎を完全に根治させる場合は、ある程度の期間服用を続ける必要が出てきます。

 

ただしアレルギー性鼻炎や花粉症の鼻水やくしゃみ、目のかゆみといった症状に対しては、漢方薬は比較的即効性があります。飲んでしばらくすると、グズグズしていた鼻水が落ち着く事も珍しくありません。

 

そのため花粉症の時期だけ漢方薬を飲むという方法でも、辛い花粉症の時期を楽に過ごす事が可能になります。

 

養生法は、冷たい飲み物の摂り過ぎに気を付け、果物や生野菜も控えるようにした方が改善が早くなります。また身体を出来るだけ冷やさないよう気を付けて暖かい服装をするのが大切です。特にお腹や足首から下は冷やさないようにしましょう。

アレルギー性鼻炎の症例

〇20代後半・女性

中学生の頃から、毎年春先になるとスギとヒノキの花粉症に悩まされるとご相談がありました。鼻水やくしゃみ、目の痒みなどの症状があります。

 

花粉症に対する漢方薬と補助剤を1日3回服用して頂いたところ、いつもに比べて大幅に花粉シーズンを楽に過ごす事が出来たご様子でした。

 

この方の漢方薬代金 1日あたり 600円(税別)

 

〇小学生・女性

花粉症は小学校に入る頃から始まり、毎年2月半ばから4月頃まで鼻づまり、鼻水、目の痒みに悩まされています。病院から毎年、花粉症の薬や点鼻薬など出されていますが、殆ど効果は感じられないようです。

 

温めて水の巡りを正常化する漢方薬と花粉症に効果のある事の多い健康食品を組み合わせてお出ししました。

漢方薬を飲み始めて数日で効果が出始め、例年に比べだいぶ楽に過ごせたようです。点鼻薬も数回使うだけで済みました。

 

この方の漢方薬代金 1日あたり 450円(税別)

 

 

〇40代後半・女性

元々花粉症ではありますが、数日前から急に鼻詰まりが悪化して夜も眠れなくなったため漢方相談に来店されました。
点鼻薬をしても効果がありません。今まで飲んでいた小青竜湯も効かないようです。

 

急な鼻詰まりは、鼻腔内の粘膜の急性の炎症・浮腫が原因と思われます。
炎症・浮腫に対する漢方薬と補助剤の組み合わせをお出ししたところ、翌日から鼻詰まりが改善を始めました。また普段からある、鼻水、くしゃみの症状も大幅に軽減しました。

 

この方の漢方薬代金 1日あたり 600円(税別)

 

〇70代前半・女性

数年前からスギ・ヒノキの花粉症ではありますが、最近は秋にも鼻炎症状が出てくるとご相談に来店されました。
犬の散歩で、田んぼ道や草むらを歩くと悪化するようです。

 

花粉症に対する漢方薬と補助剤を1日2回と、犬の散歩前にも1回飲んで頂くようにしたところ、症状が大幅に軽減されました。
この方の漢方薬代金 1日あたり 600円(税別)

 

アレルギー性鼻炎・花粉症の症例はこちら

 

鼻炎というとアレルギー反応によるものというイメージがありますが、アレルギー反応が関与しない血管運動性鼻炎があります。

血管運動性鼻炎

血管運動性鼻炎はアレルギーが原因では無く、自律神経の異常によって起こると言われています。
副交感神経の緊張亢進により血管の透過性亢進や浮腫を生じる事で鼻水の分泌亢進や鼻づまり、クシャミを起こすと考えられています。

 

血管運動性鼻炎は、ちょっとした刺激にも反応しやすく、特に温度差によって症状が誘発されやすい傾向があります。
また眼の痒みの症状は殆ど感じない事が多いです。

 

血管運動性鼻炎の場合は、漢方治療でも通常のアレルギー性鼻炎とは違うアプローチが必要になる事もありますが、漢方薬が合えば順調に改善する事の多い疾患です。

血管運動性鼻炎の症例

〇50代・女性

少しの気温差などにも反応して鼻水が出るため、1日中鼻をかまないといけない状態が続いており、内服薬と点鼻薬で何とか症状を抑えています。

 

体質的にアレルギーは無く、目の痒みなども無いため「血管運動性鼻炎」と診断を受けています。薬の服用を長く続ける事への不安もあり漢方薬のご相談に来店されました。

 

体質に合わせた漢方薬と血行障害を改善する漢方薬を併用して頂いたところ、3週間後には食事の際に鼻をかむ程度に改善しました。病院の薬を服用する必要も無くなりました。

 

6週間後にはうどんなどの熱いものを食べる時には鼻が出ますが、それ以外は概ね落ち着いた状態となりました。

 

花粉が原因となるその他の症状

 

○花粉による咳症状
花粉症というと、鼻水、くしゃみ、目の痒みが代表的な症状ですが、花粉が原因で気管に炎症が起こり、咳の症状が出る事があります。
特に秋に飛散が増える「ブタクサ」や冬から春に増える「ハンノキ」の花粉は、粒子が小さいため気管に到達し易く、咳の原因となります。

 

毎年同じような時期に、乾いた咳が続く場合は、花粉による咳の可能性があります。
この花粉が原因の咳に対しても、漢方薬で改善出来ることが多いです。

花粉が原因と思われる咳の症例

〇30代・女性

毎年決まった時期に咳が止まらなくなるため、漢方相談に来店されました。
病院で詳しく調べたわけではありませんが、特定の花粉の飛散量が増える時期と咳の症状が一致しているため、花粉が原因の咳に間違いないと思うとのことです。

 

アレルギー症状に対する漢方薬と咳に対する漢方薬を組み合わせてお出ししたところ、服用3日程で咳が出なくなりました。
毎年2~3ヶ月は咳に悩まされていたため、とても楽になったと喜んで頂きました。

 

○花粉による皮膚炎
花粉が肌についてアレルギー性の皮膚炎を起こすのが、花粉皮膚炎です。
鼻水が出る、目がかゆくなるなどの花粉症の症状がなくても、花粉皮膚炎を起こすケースもあります。
花粉の飛ぶ時期になると肌が乾燥する、湿疹が出来るなどの症状が出る場合には、花粉症皮膚炎の可能性があります。

 

花粉の刺激により皮膚の炎症が起きる場合は、炎症を鎮める作用のある漢方薬で対応する事が多いです。