基礎体温表の見方

不妊症に対する漢方薬の証を決める際に、基礎体温表はとても大切な要因の一つになります。

低温期が36.2度を下回ると不妊症の要因の一つになると考えられます。身体を温める作用のある漢方薬を服用しながら、身体を冷やす行為や食べ物なども控えて頂く事で低体温の改善に取り組みます。

基礎体温が全体的高かかったり高温期が長い方は、瘀血(古血)の影響が考えられます。瘀血を改善する漢方薬を使用します。
また高温期が3週間以上続く時は、妊娠や流産の可能性の他に内科的な病気があることもありますので、病院で検査されることをお勧めします。

高温期が短かったり、安定せず途中で体温が下がってしまう場合は黄体機能不全の可能性があるとされます。漢方では血虚と捉えて治療することが多くなります。
高温期が安定しないと、自然妊娠でも体外受精でも着床した受精卵が着床を維持できず流れてしまうケースも少なくありません。高温期を安定させることで、妊娠の確率を上げていくことが出来ます。

低温期から高温期への移行日数が3日以上かかるケースも不妊症の方に多く見られます。このような場合も血虚、脾虚と捉えて治療することが多いです。
漢方治療で改善されると低温期から高温期への体温の駆け上がりがスムーズに行われるようになります。

不妊治療では、基礎体温表はお身体の状態を把握するための大切な手がかりになりますので付けている方はご持参頂ければと思います。
今まで付けてこなかった方も全然遅すぎることはありませんので、漢方治療をきっかけに付け始めて頂けると、より正確に漢方薬を合わせていく事が出来ます。