尋常性乾癬とは

症状や発症する場所は様々ですが、皮膚から少し盛り上がった赤みのある皮疹とその上に白色の鱗屑が伴っているのが乾癬の特徴です。
頭皮や肘、膝といった刺激を受け易い部位に出来易いですが、眼球と口唇以外なら全身どこにでも発疹が出現します。

乾癬の皮膚では、炎症を起こす細胞が集まって活性化する事で毛細血管が拡張して皮膚が赤みを帯びた状態になります。

また通常の皮膚と比べて10倍以上の速さで皮膚の表皮が作られることにより、表皮が角化し剥離する周期が通常28日に対して3~4日で完了します。
そのため生産過剰となった表皮が鱗屑となって剥がれ落ちてしまいます。

日本乾癬学会の調査によると、乾癬はおよそ1000人に1人の割合で発症し、乾癬に罹っている人は全国に約10万人いると推定されています。

乾癬の原因

はっきりとした原因は不明ですが、乾癬になりやすい体質があり、そこにストレスや食生活の偏りなどの様々な要素が加わって発症すると考えられています。
元々日本人には少なく、西洋人に多かった事からも食生活の西洋化は大きな原因を占めていると思われます。

乾癬の患部では「TNFα」と呼ばれる免疫にかかわるたんぱく質が大量に作り出されています。
「TNFα」とは、自らが炎症を引き起こすだけでなく、炎症を引き起こす別のたんぱく質の産生を促す働きもあり、炎症の中心的役割を果たす物質です。

乾癬の種類

○尋常性乾癬
乾癬患者の約9割は尋常性乾癬です。頭部や肘、膝などの外部からの刺激を受けやすい部位に発症する事が多いですが、全身に広がるケースもあります。

○適状乾癬
若い人に多く見られ、突然体のいたる箇所に滴状の乾癬の皮疹が多発するタイプです。
鼻、喉、歯などに細菌の感染病巣が存在し、それが悪化する時に起こるといわれています。
特に扁桃腺炎が誘因となる事が多いですが、扁桃腺を摘出すると治るケースがあります。

○膿疱性乾癬
乾癬の中でも発熱や皮膚の発赤などと共に無菌性の膿疱を生じる病型です。
急な発熱とともに全身に膿疱や落屑を伴う紅斑が多発するという「汎発性膿疱性乾癬」も含まれています。

○乾癬性紅皮症
発赤や紅斑が全身に広がり全身の90%以上に及んだものです。続発性紅皮症ともいわれます。

○関節性感染症
皮膚症状に加えて、手足の関節にも炎症がおよび関節に痛みや変形が起きてしまいます。

乾癬に対する漢方治療

漢方治療では、体質や症状に合った漢方薬の服用を続けながら、腰を据えて体質改善に取り組みむ必要があります。

毎日の食生活を見直すことも大切です。
食べ物では、白砂糖や油物・脂物を控えて緑の野菜を多く食べることをお薦めしています。

乾癬患者の中には、夏場は落ち着いているが冬になると悪化してしまう方がいます。
そのような方は、乾燥が悪化の一つの要因であるため、皮膚を潤す漢方薬を組み込む事で改善するケースがあります。

乾癬に対して用いることが多い漢方薬

・温清飲
・荊芥連翹湯
・十味敗毒散
・荊防敗毒散
・消風散
・桂枝茯苓丸
・通導散
・大黄牡丹皮湯
・防風通聖散など

上記以外にも体質や症状に合わせて様々な漢方薬が考えられます。
通常は2種類の漢方薬を併用して改善に取り組む事が多いです。
代金の目安は1日あたり500円~600円前後ぐらいです。

尋常性乾癬は、西洋医学的には改善が難しいとされていますが、漢方薬の服用と食生活の見直しで改善、根治出来る事があります。
お困りの方はご相談頂ければと思います。