掌蹠膿疱症とは
掌蹠膿疱症とは、膿が溜まった膿疱と呼ばれる無数の皮疹が対称性に手のひらや足の裏に現れる皮膚疾患です。
膿疱の中に真菌などの菌はいないため、身体の他の部位や他人に感染することはありません。
掌蹠膿疱症の原因
掌蹠膿疱症の3割前後の方に、慢性扁桃腺炎、歯槽膿漏、蓄膿症、中耳炎などの慢性炎症がみられ、炎症部分の治療を行う事で掌蹠膿疱症が改善する事があります。
また歯科治療に使われる金属などが原因となるケースもみられるようです。
ただしこのような要因が無く、掌蹠膿疱症の原因もはっきりと分からない事の方が多いです。
そのため対症療法として、ステロイド軟膏の使用や紫外線療法や短期間のビタミンA誘導体の内服を行うこともあります。
ただしあくまで対症療法なので根本的な解決にはならず、長期に渡り寛解と増悪を繰り返すケースが多いです。
掌蹠膿疱症の漢方治療
掌蹠膿疱症に対して漢方薬が有効に働き、膿疱が消失して再発もしないという症例報告が多数あります。
ただし漢方薬を飲み始めて短期間で症状が消失するという事は、基本的にありません。
根治をさせようと考えると腰を据えて治療に取り組む必要があります。
使われる事の多い漢方薬
・温清飲
・柴胡清肝湯
・荊芥連翹湯
・十味敗毒散
・防風通聖散
・荊芥連翹湯など
皮膚疾患の場合は、掌蹠膿疱症に限らず甘い物が悪化要因になる事が多いため、ある程度制限をする必要があります。
特に解毒証体質と呼ばれる温清飲や柴胡清肝湯、荊芥連翹湯が合うような皮膚疾患の方は、甘い物で明らかに悪化する事が多いです。
代わりに緑の野菜など葉緑素を多く摂ると改善が早くなります。