味覚障害にはいくつか種類がありますが、主な症状としては2つあります。
①食べ物の味がしない、分かりにくい。
②何も食べていないのに苦みを感じる。

 

味覚障害の主な原因に「亜鉛不足」があります。
無理なダイエットやファーストフード、コンビニ弁当などに食事が偏っていると亜鉛不足になりやすいです。
味覚障害で病院を受診すると、多くの場合は亜鉛製剤を処方されると思います。

味覚障害と漢方治療

病院を受診して亜鉛製剤などの薬の服用を続けても改善しない場合、別の原因としてストレスによる自律神経の乱れが関わっている事があります。
この自律神経の乱れが原因の味覚障害のケースでは、漢方薬で改善出来る事が多いです。
①食べ物の味がしない、分かりにくい。
②何も食べていないのに苦みを感じる。
①と②の症状の違いにより、主に使われる漢方薬は違ってきます。

①の場合

ストレス、自律神経異常が原因の場合は、気の発散に働く桂枝・甘草という薬味を使った漢方薬を主に用います。
・桂枝加桂湯
・苓桂朮甘湯
・苓桂甘棗湯
・桂枝加竜骨牡蛎湯
・良枳湯など。

②の場合

清熱・中和の作用がある柴胡、黄連、黄苓といった薬味が含まれる漢方薬を主に用います。
・小柴胡湯
・柴胡桂枝湯
・柴胡加竜骨牡蛎湯
・大柴胡湯
・四逆散
・逍遥散など

 

またストレス、自律神経異常とは関係なく、胆砂・胆石などによって胆汁がうっ滞する事でも口の苦みの原因となります。
この場合は、胆砂・胆石を溶かす煎じ茶で改善する事が多いです。
また油ものなどに偏った食事で、身体の中に不要な熱がこもる事で起こるケースもあります。

味覚障害の改善症例

〇味覚が無い・舌先に痺れを感じる(50代・女性)

舌先に痺れを感じ、味覚も少し甘みが分かる程度でそれ以外は全然味が分かりません。
病院では最初うがい薬を出されて、2回目は心療内科を紹介されたそうです。

 

漢方薬の服用を開始して1カ月が過ぎる頃には、少しずつ味を感じるものが出てきました。
2カ月後には舌先の痺れや違和感が消失して、更に味が分かるものが増えてきました。
服用開始4カ月後には、外食の際も殆ど気にならず以前のように楽しく食事が出来るまで改善しました。
この方の味覚障害に対する漢方薬 1日あたり400円(税別)

 

〇舌の違和感・乾燥感(40代・女性)

1年程前から舌の乾燥感、ざらざらするなどの違和感が気になるようになりました。
仕事中もひんぱんに意識してしまうため落ち着かないとの事です。
病院ではビタミン剤や亜鉛などを処方されましたが、改善しないため漢方相談に来店されました。

 

柴胡、黄芩という薬味を含んだ自律神経のバランスを整える漢方薬の服用を続けると、少しずつ違和感、乾燥感が軽減するようになりました。

 

現在は漢方治療を開始して半年程になります。
今では日常生活の中で、舌の乾燥や違和感を意識する事は殆ど無くなりました。

 

完全な症状の消失と再発防止のために漢方薬の服用を継続しています。

 

この方の漢方薬代金 1日あたり 500円(税別)

 

味覚障害や舌の違和感でお困りの方は、ご相談頂ければと思います。