起立性調節障害と漢方薬

起立性調節障害(OD)は漢方薬で効果が出やすい疾患です。

起立性調節障害に悩む若い人が増加傾向にあるといわれています。
中学生や高校生に多い傾向がありますが、大人でも起立性調節障害による症状に悩まされている方は少なくありません。

なかなか朝起きる事が出来ないことで仮病やなまけ病と思われてしまう事もありますが、自律神経の調節が乱れる事で脳内血流が低下してしまう自律神経疾患です。

不登校や引きこもりの一因になっているとも考えられており、最近ようやく「起立性調節障害」に対して注目されるようになってきました。

ただし昔から同じような症状で悩む方は多く、漢方では積極的に治療に取り組んできた歴史があります。
また漢方薬の効果が出やすい疾患でもあり、漢方薬を飲み始める事で順調に症状が改善・治癒した症例はたくさんあります。

起立性障害の主な症状

○睡眠障害
目が覚めても身体がだるい、起きようと思っても身体を起こす事が出来ないなど、朝はなかなか起きる事が出来ません。
逆に夜は寝ようと思っても、眼が冴えてなかなか寝付く事が出来ません。

○めまい・立ちくらみ
急に立ち上がったり、頭を動かした時に目の前が暗くなる。
お風呂から上がる時にも起こりやすい。
ひどい場合は気を失って失神してしまうこともあります。

○疲労感
とにかく身体が重くてだるい。特に午前中に倦怠感が強く、夕方から夜にかけては元気になってくる。

その他、動悸や頭痛・肩凝り、集中力の低下や気持ちの落ち込みなどの症状を伴う事が多いです。
また長風呂が苦手、人混みや暖房が良く効いているところではのぼせやすいなどの傾向があります。

起きる原因

自律神経の不調が原因と考えられています。
人は起立すると重力によって血液が下半身に溜まってしまい、その結果血圧が低下します。
それを防ぐために自律神経がバランスをとる事で血圧を維持します。

起立性調節障害では、このバランスをとるシステムが上手く機能しないないために、血圧が低下して脳血流や全身の血行が維持出来なくなり上記のような症状が起こってしまうと考えられています。

起立性調節障害の漢方治療

漢方薬は、パニック障害、過敏性腸症候群、更年期障害などの自律神経疾患には高い効果を発揮する事が多く、起立性調節障害も例外ではありません。

漢方では、昔から気の巡りや身体上部の血の巡りを良くする漢方薬がこのような症状に多く使われてきました。

また貧血傾向や普段から血圧が低い場合には「血虚」の病態と捉えて補血作用のある漢方薬を使う事もあります。
「血虚」とは、東洋医学の概念で血の持つエネルギーの不足という考え方で、貧血や低血圧も含まれることが多いです。

漢方治療で大切なのは、ひとりひとりの体質・症状に合う漢方薬の服用で、東洋医学で考える原因部分を改善していく事です。
原因部分が改善されれば、漢方薬の服用を止めた後も症状が再発する可能性は極めて低くなります。

起立性調節障害でお困りの方は、一度ご相談頂ければと思います。

改善症例

〇20代前半・女性
中学・高校生の頃から朝なかなか起きる事が出来ずに学校を休みがちでした。
まためまい、立ちくらみや耳鳴り、動悸の症状が頻繁に起こります。
脳血流を良くする漢方薬をお出ししたところ、以前に比べて朝起きるのがだいぶ楽になってきました。
まだたまに立ち眩みや軽い耳鳴りが一時的に起きる事はありますが、日常生活に支障は無く殆ど気にならないご様子です。

この方の漢方薬代金 1日あたり 2種類の漢方薬 600円(税別)

〇高校生・女性
2ヵ月程前から、立ちくらみやめまい、倦怠感、息切れ、気持ちの悪さなどの症状が頻繁に起きるようになりました。朝も起きる事が出来なくなり、学校にも殆ど通えなくなってしまいました。
病院を受診したところ「起立性調節障害」との診断を受け、薬の服用もしていますが改善が見られないため漢方薬のご相談に来店されました。

体質的な傾向や症状の出方から、脳血流を改善する漢方薬と血虚を補う漢方薬、補助剤をお出ししました。
漢方薬の服用を始めて1週間程で、立ちくらみや倦怠感に軽減がみられ、毎日学校に通えるようになりました。

その後も少しずつ調子が戻り、1カ月後には所属している運動部にも、無理のない範囲で参加出来るようになりました。
5カ月後には症状はほぼ消失して、調子を崩す前のように学校に毎日通い、部活動にも取り組めるようになりました。

この方の漢方薬代金 1日あたり 2種類の漢方薬と補助剤 850円(税別)

〇高校生・男性
小学生の頃から原因不明の倦怠感に悩まされています。
幾つかの病院でMRIなどの検査をしましたが、特に異常は見つかっていません。
1カ月ほど前から一段と調子が悪くなり、学校にも通えなくなったため漢方薬の相談に来店されました。

主な症状として、倦怠感、頭痛、食欲不振、吐き気などがあります。

体質的な傾向や症状から自律神経のバランスを整える漢方薬と補助剤をお出ししました。

漢方薬を飲み始めて2週間後には頭痛や吐き気は無くなり、食欲も少しずつ出てきたようです。
ただし倦怠感にはまだ変化はありません。学校も休んでいます。

病院で改めて検査をしたところ「体位性頻脈症候群」の可能性があると診断を受けたようです。
体位性頻脈症候群とは、起立性調節障害の一種で起立直後に上がった心拍数がなかなか下がらない病態の事です。
代表的な症状に倦怠感や頭痛があります。

自律神経に対する漢方薬は同じもの、補助剤を脾虚を補い身体を元気にする漢方薬に変更しました。

1カ月後には起床後にはまだ倦怠感がありますが、昼以降は調子が良くなってきたようです。

2カ月後には1日を通して変な倦怠感が起きる事は無くなりました。
毎日学校にも通えているようです。

3カ月後
引き続き調子は安定しており、特に気になる症状も無いようです。
漢方薬の量を減らし始めました。

5カ月後
漢方薬の量を減らした状態でも、調子が安定しているため漢方治療を終了しました。

この方の漢方薬代金 1日あたり 2種類の漢方薬 600円(税別)

〇高校生・男性
去年6月のコロナによる休校明けからしばらくして、学校に通えなくなったため漢方薬のご相談に来店されました。
元々中学2年生から体調不良のため学校には殆ど行けなくなり、何とか卒業して入学した高校には休校になるまでは通えていたようです。

主な症状として腹痛、下痢、胸焼け、倦怠感、立ち眩みなどがあります。
中学生の時に受診した病院では「起立性調節障害」との診断を受けています。

今回のご相談のケースは東洋医学で「脾虚」と表現する胃腸機能の弱さに原因があるように思われました。
胃腸の働きの弱さが原因で腹痛や下痢、胸焼けが起こり、また栄養の吸収も悪いために倦怠感や立ち眩みが起こると考えられます。
そのため胃腸を強くして、働きを正常化する作用のある漢方薬をお出ししました。

漢方薬を飲み始めて2週間後
漢方薬を飲み始めて数日で腹痛はだいぶ落ち着き、倦怠感も減ってきたようです。
最初の1週間は午後からの登校でしたが、今週に入り朝から登校出来るようになりました。

1カ月後
下痢はたまにありますが、それ以外の症状は概ね落ち着いています。
学校にも毎日朝から通えています。

9カ月後
その後は胃腸を強くする目的で同じ漢方薬を続けて頂きました。
たまに下痢をする事はありますが、以前のように腹痛や倦怠感が頻繁に起きる事もなくなりました。
学校を休むのも1~2カ月に1回ぐらいで、それ以外は朝から通えているため漢方薬の服用も終了としました。

この方の漢方薬代金 1日あたり 1種類の漢方薬 400円(症状・体質により代金は異なります)

直接ご来店頂くのが一番望ましいのですが、遠方や事情で来店が難しい方にも対応しています。

まずは電話(0598-30-6525)かメールでご連絡下さい。