帯状疱疹後神経痛とは

帯状疱疹後神経痛とは、帯状疱疹の皮疹(水疱など)が消失し、帯状疱疹が治癒した後も続く痛みのことです。
多くの場合は皮疹の治癒と同時に疼痛も消失しますが、皮疹治癒後にも痛みが残り、長期に渡り疼痛が続く場合があり、「帯状疱疹後神経痛」と呼びます。
合併症としては最も頻度が高く「4人に1人」は3ヵ月~半年以内に「帯状疱疹後神経痛」が出てしまうと言われています。

60歳以上の高齢者に現れやすい後遺症ですが、若い人でも帯状疱疹を発症した際にきちんと治療を行わないと発症リスクが高くなります。
また帯状疱疹が重症・長期になるほど、帯状疱疹後神経痛の頻度も上昇します。

帯状疱疹後神経痛の原因

帯状疱疹ウイルスにより「神経線維が傷つけられてしまう」ことが原因です。
神経が傷ついた結果「痛みを抑制する神経の障害」や「神経の自発痛」などがおこる事で痛みに繋がります。

帯状疱疹後神経痛の症状
○電気が走るような痛み
○軽く皮膚に触れても痛みを感じる(アロディニア)
○針で刺すような痛み
○持続的な焼けるような痛み
など様々な痛みの出方がみられます。
また「知覚低下」や「感覚鈍麻」などの症状が出る事もあります。

帯状疱疹後神経痛の治療法

○薬物療法
神経障害性疼痛治療薬(リリカ)、抗痙攣薬(ガバペン)
抗うつ薬(トリプタノールなど)
局所麻酔薬(局所用キシロカイン)など

○神経ブロック注射

帯状疱疹後神経痛には抗ウイルス剤は効かず、ブロック注射や痛み止めといった対症療法しかなく治療することが難しいのが現状です。

帯状疱疹後神経痛に対する漢方薬

帯状疱疹後神経痛に対しても、痛みやしびれに対する漢方治療と同様に症状の原因を考えながら取り組んでいきます。
漢方では痛みの原因として、瘀血(血流の停滞)、水毒(水の停滞、浮腫)、気滞(気の流れの停滞)などを考えます。
帯状疱疹後神経痛の場合は、瘀血に対して血流を改善する漢方薬で改善出来る事が多いです。
漢方薬の服用を続け、瘀血がきちんと改善されれば、漢方治療を終了した後も症状が再発することは殆どありません。

漢方では帯状疱疹後神経痛に対してもかなりの効果が期待できます。
西洋医学では対症療法しかないとされていますが、漢方薬では根治出来る事があり、数ヶ月の服用で痛みが消失する事もあります。
お困りの方は一度漢方薬をお試し下さい。