慢性前立腺炎と漢方薬

慢性前立腺炎とは

慢性前立腺炎には、細菌感染が原因で起きる「細菌性前立腺炎」と、細菌が検出されない「非細菌性前立腺炎」の2種類があります。

 

細菌感染が原因であれば抗生物質による改善が期待できますが、非細菌性の場合は有効な治療手段が乏しく、症状が長引くことも少なくありません。 そして慢性前立腺炎で最も多く、問題となるのが 非細菌性前立腺炎 です。

慢性前立腺炎に対する漢方治療

非細菌性前立腺炎の場合は、抗生物質を服用しても効果は期待できません。
西洋医学では対応が難しいケースが多いことから、漢方薬を併用して治療にあたる病院も多くみられます。

主に使われる漢方薬

竜胆瀉肝湯や五淋散など、身体下部の炎症に対する漢方薬が用いられることが多くあります。

また慢性前立腺炎の中には、骨盤腔内のうっ血(血流障害)を基盤とした病態と考えられる症状があります。そのようなケースに対しては、「駆瘀血剤(くおけつざい)」と呼ばれる血流改善作用のある漢方薬を使用します。

【主な駆瘀血剤】

  • 桂枝茯苓丸

  • 桃核承気湯

  • 温経湯

  • 折衝飲

  • 通導散

  • 芎帰調血飲第一加減

  • 大黄牡丹皮湯 など

 

駆瘀血剤といっても、このようにさまざまな種類が存在します。
漢方薬の使用において大切なのは、一人ひとりの体質的な傾向や前立腺の状態に合った漢方薬を選ぶことです。万人に効く共通の漢方薬というものはありません。

 

当店では糸練功(しれんこう 筋力反射テスト)という特殊な技術を用い、一人ひとりのお身体の状態に適した漢方薬をご提案できるように取り組んでいます。

 

また、前立腺の慢性炎症や骨盤腔内のうっ血以外の原因として、知覚神経異常(自律神経症状) が関与しているケースもあると考えています。

慢性前立腺炎と知覚神経異常(自律神経のバランスの乱れ)の問題

慢性前立腺炎の悪化要因としては、長時間のデスクワークなどによる骨盤腔内の血流量低下や機械的な刺激に加え、ストレスなどの心理的要因も大きいといわれています。

 

慢性前立腺炎の症状は陰部周辺の痛みに限らず非常に多岐にわたり、個人差が大きいのも特徴です。中には、前立腺とは直接関係がないように見える症状が含まれることもあります。

 

「心因性疼痛」という言葉があるように、精神的なストレス(自律神経のバランスの乱れ)が痛みや不快な症状を引き起こすことが知られています。慢性前立腺炎においても、自律神経の乱れが症状に関与しているケースは少なからずあるようです。

 

このようなケースでは、慢性炎症や血流を改善する漢方薬に、ストレスによる自律神経や知覚神経の乱れを整える漢方薬を組み合わせることで、改善効果を高めるよう取り組んでいます。

 

一般的に、自律神経症状や知覚神経異常は西洋医学で対応が難しいとされていますが、漢方薬が得意としている分野の一つです。一人ひとりの状態に合った漢方薬を適切に組み合わせることで、長く続いていた慢性前立腺炎の症状が改善へ向かうことも多くあります。

慢性前立腺炎の主な症状

  • 会陰部(陰のうと肛門の間)の痛み

  • 下腹部の痛み

  • 股間・睾丸の痛み

  • 尿道や陰茎の痛み・不快感

  • 太ももの違和感・しびれ

  • 射精時の痛み

  • 頻尿・排尿痛・残尿感

慢性前立腺炎の悪化因子

  • 疲労・ストレス

  • アルコール・刺激物

  • 長時間の座位(デスクワークやドライブなど)

  • 下半身の冷え

非細菌性(無菌性)の慢性前立腺炎は、病院の検査で明確な原因が特定できないケースが多く、有効な治療を受けられず症状が長引くことも少なくありません。

 

漢方治療では、西洋医学的な原因が特定できなくても、体質や現れている症状から改善に取り組むことが可能です。

大切なのは、「なぜ慢性的に前立腺およびその周辺で痛みや不快感が起きているのか」、東洋医学・西洋医学の両面から原因を考え、それに対して効果的にアプローチできる漢方薬を選択することです。

改善症例

症例1:40代・男性
頻尿や残尿感、膀胱の痛みのご相談で来店されました。
10年近く症状が続いており、病院では「慢性前立腺炎」との診断を受けています。また長く座っているなどの圧迫によっても痛みが出てきます。

 

症状の出方や体質的な傾向、糸練功の反応から、腎虚を補う漢方薬、血流を改善する漢方薬、そして自律神経のバランスを整える漢方薬を組み合わせてお出ししたところ、症状が順調に改善へ向かいました。

 

現在では、圧迫や尿意に伴う痛みは起こらなくなっています。尿の回数も一時的に増えることはあるものの以前に比べて大きく落ち着き、日常で気になることはほとんどなくなりました。

 

【この方の漢方薬代金】 1日あたり 660円(税込)

 

症例2:30代・男性
2年ほど前から、射精時の痛みや肛門周囲の圧迫感・鈍痛が続いていました。

 

病院で明確な診断を受けたわけではありませんが、ご自身で色々調べられ「慢性前立腺炎ではないか」と深く心配されてご相談に来られました。

 

症状の出方や体質的な傾向から、東洋医学で「瘀血(おけつ)」と表現される血流障害を改善する漢方薬をお出ししました。

服用を継続することで症状は少しずつ和らぎ、現在では肛門周辺の鈍痛や射精時の痛みもすっかり気にならなくなりました。

 

【この方の漢方薬代金】 1日あたり 490円(税込)

 

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