間質性膀胱炎に漢方薬

間質性膀胱炎(かんしつせいぼうこうえん)とは

間質性膀胱炎とは、細菌感染が無いにもかかわらず、頻尿や残尿感、膀胱の不快感、排尿痛、尿が溜まると下腹部が痛むなど症状が続く病態のことです。

 

細菌感染が原因ではありませんので、抗生物質を服用しても効果はありません。また検査をしても尿自体に異常は見られません。これまでは膀胱粘膜の異常、自己免疫疾患、アレルギーによるもの、自律神経の異常などが考えられてきましたが、最近では膀胱粘膜の表面が何らかの理由によって、持続的に炎症などの病変を起こすことが原因と考えられています。

 

しかし、なぜそのような慢性的な炎症が起きてしまうのか、根本的な原因は分かっていません。

 

漢方治療は、西洋医学的な診断名や原因が分からない状態であっても、体質的な傾向や現れている症状に合わせた漢方薬で改善していくことが可能です。

 

持続する炎症の背景にある、東洋医学的な原因(寒熱のバランスの崩れ、気・血・水の偏りなど)を整えることで、症状を根本から改善できる可能性は十分にあります。

 

大切なのは、一人ひとりの体質的傾向や病態に適した漢方薬を服用することです。

当店では糸練功(しれんこう 筋力反射テスト)という特殊な技術を用い、お身体の状態、症状により適した漢方薬をご提案出来るように取り組んでいます。

 

漢方薬を服用し始めると、多くの場合は少しずつ不快な症状が和らいでいきます。さらに症状消失後も一定期間服用を続けることで、再発の可能性も極めて低く抑えられると思います。間質性膀胱炎、無菌性の膀胱炎症状でお困りの方はご相談下さい。

 

直接ご来店頂くのが望ましいのですが、遠方にお住まいや事情で来店が難しい方にも対応しています。
まずは電話(0598-30-6525)かメールでご連絡下さい。

間質性膀胱炎の症例

【症例1】50代・女性 
外陰部の違和感・痛みと下腹部に刺し込むような強い痛みがあり、病院で受けた「膀胱水圧拡張術」で点状出血が確認されたため「間質性膀胱炎」と診断されました。膀胱水圧拡張術及び電気凝固術を受けられたものの、症状が改善されないために漢方相談に来店されました。

 

強い痛みが一日中続き、鎮痛剤も効果があまりないため、心身共にかなり消耗をされているように感じました。

 

体質的な傾向や症状の出方、糸練功(しれんこう 筋力反射テスト)の反応から膀胱に対する2種類の漢方薬をお出ししました。

漢方薬の服用を始めて1ヵ月後には、大幅な症状の改善が見られました。下腹部の刺し込むような痛みはなくなり、外陰部の痛みもかなり軽減されました。まだ違和感は残っていますが、それも少しだけ軽くなったようです。

 

服用開始3カ月後
痛みのために仕事を辞めていましたが、アルバイトとして再開することが出来ました。
下腹部や外陰部の痛みは消失しています。仕事中などは忘れていますが、空いた時間などでは膀胱のことを気にしてしまいます。排尿後は、30分ぐらい違和感が気になる状態が続いています。

 

6カ月後
この頃から、1日中膀胱の事が気にならない日が出てきました。仕事中に3時間以上トイレに行かなくても、大丈夫になりました。
排尿後の違和感はありますが、以前に比べると早く落ち着くようになりました。

 

9ヶ月後
間質性膀胱炎に伴う症状は、殆ど消失しました。排尿後の違和感もなくなりました。この時期から漢方薬の分量を減らし始めました。

 

13ヶ月後
漢方薬の量を1/3にまで減らしても、症状が出ることが無かったため終了としました。

 

この方の漢方薬代金 2種類の漢方薬 1日あたり700円(税別)

 

【症例2】40代・女性
数年前から膀胱の痛みやむずむずとした違和感、残尿感に悩まされています。
病院の検査で細菌(大腸菌など)が検出されなかったことから「間質性膀胱炎」と診断されていました。

 

最近になって特に症状が悪化してきたため、漢方薬のご相談に来店されました。複数の泌尿器科や内科を受診されたそうですが、やはり細菌感染は確認できなかったようです。

 

病院では抗うつ剤を処方されたものの、吐き気(悪心)や強い倦怠感などの副作用が出てしまい、服用を中止しています。

 

漢方薬を飲み始めると、1週間後には膀胱の痛みや違和感、残尿感に軽減がみられました。

 

1カ月後には、症状が起きる回数や痛み、違和感が大幅に減少して、とても調子が良くなってきていると喜んで頂きました。

 

2ヵ月後には、1ヵ月間のうちで3回ぐらい短時間だけ膀胱に違和感を感じる程度で、ほとんど症状を気にすることなく過ごせたようです。

 

その後も順調に症状の改善が進み、服用開始から1年で漢方治療を終了することが出来ました。

 

この方の漢方薬代金 2種類の漢方薬 1日あたり600円(税別)

 

【症例3】70代・女性
1年ほど前からトイレの回数が急に増え始め、段々と膀胱、陰部の痛みが強くなってきました。排尿後30分ぐらいすると、なんとも言えない不快な痛みが出てきます。

 

トイレに行っても排尿量は20~30㏄程で、また30分もすると痛みが強くなってきます。そのため30~40分おきぐらいにトイレに行く状態が続いています。

 

「間質性膀胱炎」と診断を受け、薬の服用や膀胱拡張術を受けましたが、症状に変化はみられなかったようです。鎮痛剤を飲んでも効果はなく、今では1日中強い痛みが続いているため漢方薬で改善したいとのご相談がありました。

 

血流を改善する漢方薬、炎症を改善する漢方薬、水の巡りを良くする漢方薬の3種類をお出ししました。

 

漢方薬を飲み始めて1カ月後
膀胱、陰部の強い痛みは落ち着いてきたようです。ただし尿が溜まると起きる気持ちの悪い痛みや違和感、頻尿症状は続いています。

 

3カ月後
少し排尿の間隔が開いてきたようです。尿が溜まると起きる気持ちの悪い痛みが全然気にならない日が2日程あったようです。
水の巡りを良くする漢方薬を、瘀血(古血の停滞)の改善作用のある錠剤に変更しました。

 

5カ月後
痛みや違和感を感じる事がほとんどなくなりました。排尿間隔も開くようになり、調子を崩す前の状態にほぼ戻ったようです。

 

その後は漢方薬の量を段階的に減らしても症状が消失したままだったため、服用期間8カ月で漢方治療を終了する事が出来ました。

 

【症例4】60代・女性
20年以上前から、膀胱の痛みと頻尿に悩まされており、病院では「間質性膀胱炎」との診断を受けています。1~2日に1回ぐらいの頻度で膀胱に強い痛みが起きます。また1日に何度も軽い痛み、違和感があります。膀胱に違和感や痛みがあるため、1日にトイレに行く回数もかなり多いようです。

 

腎虚を補う漢方薬と血流を促進する漢方薬を組み合わせてお出ししました。

 

漢方薬を飲み始めて1か月後には、痛みや違和感が起きる回数が減ってきました。1~2日に1回ほど起きる強い痛みも、あまり気にならなくなりました。

 

服用開始2か月頃から、かすかな違和感程度になり、痛みはほとんど気にならなくなりました。

 

3カ月目には違和感が気になることもほぼ無くなり、生活に支障が出ることも無くなりました。段階的に漢方薬の量を減らしても調子の良い状態が続いたため、服用期間7カ月で漢方薬の服用を終了出来ました。20年続いてきた症状ですが、思いのほか早い改善がみられました。

 

この方の漢方薬代金 1日あたり500円(税別)

 

【症例5】70代・男性
3年以上前から、下腹部の痛みや夜間頻尿に悩まされており「間質性膀胱炎」との診断を受けています。

 

下腹部の痛みは排尿後には一時的に楽になりますが、基本的には1日中続いています。夜間も尿が溜まると痛みが強くなるため、3~4回はトイレに起きるようです。

 

間質性膀胱炎に詳しい病院で診断を受け、何度か膀胱水圧拡張術を受けましたが、多少良いかな?ぐらいであまり症状に変化はみられなかったようです。

 

病院で処方された薬の服用を続けていますが、あまり改善はみられず、痛みはロキソニンを飲んでも効果は無いようです。

 

その後、別の専門的に診て貰える病院を受診したところ、そこでは間質性膀胱炎では無いと診断を受けました。

 

ただ間質性膀胱炎であろうが無かろうが、下腹部の痛みが改善されないことに変わりはないため、漢方薬のご相談に来店されました。

 

血流を良くする漢方薬、腎虚を補う漢方薬、緊張を緩める漢方薬の3種類をお出ししました。

 

漢方薬の服用を始めて1か月後
飲み始めてしばらくは症状に変化はありませんでしたが、3週間頃から日中の下腹部の痛みを感じないことが増えてきました。夜間のトイレの回数も1~2回ぐらいに減りました。

 

2か月後
日中の痛みは無くなり、夜間も殆ど痛みを感じることは無くなりました。
トイレで起きる回数も1回だけの事が多くなりました。

 

3カ月後
日中、夜間ともに痛みを感じる事は無くなりました。
夜中のトイレの回数も1回だけのことが殆どで、特に苦にもならないようです。

 

その後も漢方薬の量を減らしても調子は安定しているため、服用期間半年で漢方薬の服用を終了することが出来ました。

「間質性膀胱炎」という診断があろうが無かろうが、病名にとらわれずに症状から改善に取り組むことが出来るのも漢方薬の長所の一つです。

 

この方の漢方薬代金 3種類の漢方薬 1日あたり700円(税別)

 

【症例6】70代・女性

5年程前から頻尿、排尿痛、膀胱の痛みで抗生物質の服用を繰り返しており、違う泌尿器科に変えたところハンナ型間質性膀胱炎と診断されました。
そこの病院で膀胱拡張術を受けましたがあまり効果無く、ジムソ療法をして少し良かったようですが、2カ月程で元に戻ってしまったようです。

 

また1カ月ごとに尿白血球値が高くなり、痛みもさらに強くなり、抗生物質を1週間服用するという事を繰り返しています。
調子が悪いと姿勢を変えたり、歩くだけでも痛みがあり、外出もままならないため漢方薬を試してみようと思われたようです。

 

鎮痛剤を服用していますが効果は無く、八味地黄丸という漢方薬も3カ月程飲んでいるようですが効き目は感じないようです。
慢性炎症と瘀血(古血の停滞)の改善を目的に2種類の漢方薬と清熱解毒作用のある1種類の生薬エキスを組み合わせてお出ししました。

 

漢方薬の服用を始めて1か月後
痛みが少し和らいだかな?と思う日も少しあるようですが、まだ大きな変化はみられないようです。
やはり1カ月周期の細菌感染によるものと思われる白血球数の増加、膀胱炎の症状が出て1週間抗生物質を服用しました。

 

2カ月後
尿が溜まった際(蓄尿時)や排尿後の痛みは続いていますが、そこまで強い痛みは起きてないようです。

 

3カ月後
蓄尿時や排尿後、動いた際の痛みに軽減がみられ、あきらかに調子が良くなっているようです。
排尿痛もありますが以前より軽くなっています。1カ月周期の膀胱炎症状は起きませんでした。

 

4カ月後
歩くのもつらかった痛みから解放され、車の運転の際の痛みも無くなり、遠出も出来るようになったようです。
この3カ月は細菌性の膀胱炎症状としての抗生物質の服用も一切していません。
痛みに関しては排尿の際のヒリヒリとした痛みが残るだけとなりました。
頻尿は続いていますが、1回の尿量が多くなり、排尿間隔も前より空くことが増えてきました。

 

7カ月後
軽度のヒリヒリした排尿痛のみ続いていますが、それ以外の痛みは無いようです。調子が良いためここ2カ月は、1か月分の漢方薬を2カ月かけての服用ペースになっています。

 

8カ月後
ヒリヒリした排尿痛も殆ど気にならなくなりました。
1種類の漢方薬と生薬エキスのみに減薬しました。

 

9カ月後
排尿痛も含めて痛みの無い状態が続いています。
尿検査でも初めてすべての数値が基準値以内に落ち着いていたようです。
調子の良い状態が続いており、糸練功の反応も安定しているため、食養生を改めてお伝えして漢方薬の服用を終了する事としました。

 

この方の漢方薬代金 1日あたり700円(税別)

 

その他の頻尿・泌尿器疾患の症例はこちら

 

東洋医学からみた原因

1.瘀血(おけつ)によるもの

瘀血とは、血流の滞りや古血(ふるち)の停滞によって、心身にさまざまな不調が引き起こされる東洋医学の概念です。

間質性膀胱炎と診断される痛みには、かなりの割合でこの「瘀血」が影響していると考えられる方がいます。瘀血は、身体に溜まった不要物や毒素のようなものです。砂糖や人工甘味料などの甘いもの、質の悪い油、インスタント食品(食品添加物)の過剰な摂取は、瘀血を形成する大きな要因となります。また慢性的な便秘も悪影響を及ぼします。体質的に瘀血を形成しやすい方もいます。

 

瘀血があると慢性炎症の原因となります。また膀胱も含めた臓器は委縮、硬化の方向に向かいやすくなります。

解毒証(げどくしょう)体質

東洋医学では、もともと「慢性的な炎症を起こしやすい体質」のことを「解毒証体質」と表現することがあります。

この体質は、全体的に皮膚が浅黒く、乾燥しやすい方に多くみられます。身体が乾燥すると熱を帯びやすくなり、炎症へと傾き易くなります。その結果、膀胱などの組織も萎縮、硬化に向かいやすくなります。

腎虚(じんきょ)によるもの

腎虚とは、泌尿器や生殖器の機能低下を含めた東洋医学の概念です。

腎虚が進むと、膀胱機能が低下するだけでなく、体内の潤いが不足して乾燥し、組織の萎縮を招きやすくなります。

膀胱疾患に多用される傾向のある「八味地黄丸(はちみじおうがん)」は、腎虚を補う代表的な漢方薬ですが、温める作用が非常に強いため、炎症が強い病態に使用すると、かえって症状が悪化することがありますので注意が必要です。

4. ストレスや女性ホルモンの乱れ

慢性的に強いストレスがかかると、自律神経だけでなくホルモンバランスにも大きな悪影響を及ぼします。特に代表的な女性ホルモンである「エストロゲン」が低下すると、体内で炎症を促進する物質(炎症性サイトカイン)が増加しやすくなることが分かっています。

 

間質性膀胱炎に罹るのは女性が圧倒的に多いとされていますが、更年期やストレスによる女性ホルモンの乱れが、慢性炎症の一因になっているケースも少なくありません。

 

また少し前までは、慢性的な膀胱症状に対して、膀胱粘膜に著明な炎症所見が確認されないにもかかわらず、「間質性膀胱炎」という診断名をつけられることがしばしばあったようです。

緊張するとトイレが近くなる方が多いように、膀胱はストレスによる自律神経の影響を非常に受けやすい臓器です。間質性膀胱炎をインターネットで調べると、治療法が無いなどのネガティブな情報が多くみられます。そのためストレスによる膀胱症状が、間質性膀胱炎という診断名が付くことで、余計に心配、不安が重なり、症状がさらにこじれてしまっている印象を受ける方もいらっしゃいました。

ただし現在では、このように粘膜に明らかな病変がないケースは「膀胱痛症候群」と区別して診断されることが増えています。

 

使用することの多い漢方薬

血流改善作用のある漢方薬、健康食品
桂枝茯苓丸、通導散、折衝飲、血府逐瘀湯、填南仙、田七人参など

 

抗炎症作用、利水作用のある漢方薬、健康食品
竜胆瀉肝湯、五淋散、清心連子飲、猪苓湯、白花蛇舌草エキス、熊笹商品など

 

気の巡りを改善する漢方薬
半夏厚朴湯、逍遥散、加味逍遙散、四逆散など

 

補血作用のある漢方薬
四物湯、婦人宝、当帰芍薬散、逍遥散など

 

補腎作用のある漢方薬
六味丸、八味丸など

 

間質性膀胱炎は、東洋医学的なアプローチによって、一人ひとりの根本原因に応じた漢方薬を服用することで改善出来ることがあります。

お困りの方はご相談下さい。

 

直接ご来店頂くのが望ましいのですが、遠方にお住まいや事情で来店が難しい方にも対応しています。
まずは電話(0598-30-6525)かメールでご連絡下さい。