パニック障害に漢方薬

パニック障害の症例

①20代・女性
2ヵ月程前から、動悸や息苦しさ、不安感など起きるようになったために漢方薬のご相談に来店されました。症状が起きると喉の詰まりを強く感じたり、手足がしびれたりもします。

 

起床直後や車の運転中、人混みなどで症状が強く現れます。睡眠も浅くなり、夜中に何度も目が覚めるようになってしまいました。

 

病院では「パニック障害」と診断を受けて、頓服としてレキソタンを処方されています。
病院から2ヵ月間漢方薬も処方されて服用していましたが、特に効果は感じなかったようです。

 

症状の出方から、気滞を改善する2種類の漢方薬をお出ししました。
漢方薬を飲み始めると2カ月後には、動悸や手足のしびれは起きる事が無くなり、夜もぐっすり眠れるようになりました。不安感や緊張感もだいぶ起こりにくくなってきました。

 

3カ月後には、息苦しさや喉の詰まりも消失して、レキソタンを服用する必要も無くなりました。

 

この方の漢方薬代金 初診時の代金 1日あたり 2種類の漢方薬  600円(税別)

 

②30代・女性
1年程前から毎日のように動悸や吐き気、めまい、喉の詰まりや手足の痺れに悩まされるようになりました。
特に職場以外の場所に車や電車で出掛ける時に症状が出易く、仕事帰りに食事に行ったり、休日に買い物に出かける事も出来なくなってしまいました。

 

30分程車を運転して来店する事も難しいために、問診票を送って頂き、電話で症状を聞きながら2週間毎に漢方薬をお送りする事にしました。

 

漢方薬の服用を開始して1カ月後には、今までと比べてあきらかな調子の良さを感じたご様子でした。

 

その後は良い時と悪い時の調子の波はありましたが、少しずつ症状が和らぎ、起きる回数も減り始め、服用開始5カ月目には、動悸やめまいの頻度が週に2回程に減ってきました。

 

服用開始6カ月後には、短い時間なら仕事の後で友人と外食が出来るようになりました。

 

服用開始から9ヵ月後には、不安感や喉の詰まり、動悸、めまいなどの自律神経症状は消失しました。また緊張する事なく、仕事の後の外食や休日のお買い物などを楽しめるようになりました。

 

この方の漢方薬代金 初診時の代金 1日あたり 2種類の漢方薬  650円(税別)

 

③40代・女性
10年以上前、車の運転中に突然、動悸や不安感、めまいにおそわれて以来、常に緊張を感じながら運転をしています。特に知らない道路を走るのには抵抗があり、また脇道にふいに車が見えるだけで動悸、緊張感が強くなってしまいます。

 

体質的な傾向や症状の出方から気の停滞を改善する働きのある漢方薬と補助剤をお出ししました。

 

漢方薬の服用を開始して半年後には、運転中に過度の緊張をする事がなくなりました。また自律神経の状態が整うことで、運転中以外の日常生活でも調子の良さを感じるようになったようです。

 

8ヵ月間漢方薬を服用して頂き、車の運転に自信がついたとの事で漢方治療を終了しました。

 

この方の漢方薬代金 初診時の代金 1日あたり 漢方薬 300円  補助剤 230円(税別)

 

④20代・男性
仕事の内容が変わった事によるストレスからか、少し前から心臓に違和感を感じていました。
営業先で突然激しい動悸、過呼吸におそわれて、救急車で病院に搬送されましたが、心臓に異常は無く「パニック障害」と診断をされました。

 

それからは頻繁に心臓の違和感と動悸が起こるようになってしまったためにご相談に来店されました。

 

気の上衝と急迫症状を緩める2種類の漢方薬をお出ししたところ、1ヵ月程で動悸が無くなり、心臓の違和感も殆ど感じなくなりました。

 

日常生活に支障が出る事も無くなったようです。

 

この方の漢方薬代金 初診時の代金 1日あたり 2種類の漢方薬  600円(税別)

 

その他のパニック障害、自律神経失調症による症例はこちら

パニック障害とは

パニック障害とは、突然起こる激しい動悸や発汗、頻脈(脈拍が異常に多い状態)、息苦しさ、過呼吸、胸部の不快感、喉の詰まり、眩暈といった体の異常と共に強い不安感に襲われる疾患です。検査をしてもはっきりとした身体的な異常は無く、原因は良く分かっていません。

 

パニック発作を繰り返すことで、発作を起こすことの不安から、乗り物に乗ったり、外出することが困難になってしまう事もあります。
また車の運転で動悸や不安発作が起こるケースも多く見られ、高速道路や長距離の運転が出来なくなってしまう方もいます。

 

炭酸ガス、カフェインの摂取や疲労、寝不足、ストレスによっても発作が起こり易くなってしまうと言われています。

 

仕事や人間関係でストレスを抱えている方が増えている影響でしょうか?パニック障害のお悩みで、漢方相談に来る方が増えています。
パニック障害に伴う症状は漢方薬で改善する事が多く、漢方治療が得意としている疾患です。

 

またパニック障害と診断されたわけでは無くても、不安感、胸の違和感、動悸や過呼吸、喉の詰まり、手のふるえなどでお困りの方は、お気軽にご相談下さい。

パニック障害は漢方薬の得意分野です

パニック障害は、東洋医学で考える五志の憂(自律神経の乱れ)と捉えて治療をしていきますが、かなり高い改善効果があり漢方薬が非常に良く効く事の多い疾患の一つです。

 

安定剤や抗不安剤でなかなか治らない方でも、漢方薬で症状の改善を感じる方は多いです。個人差はありますが、早い方だと漢方薬の服用を始めて2週間~1ヶ月ぐらいで症状の軽減を自覚される方もいます。

 

このことはパニック障害の症状が、「気の上衝」によって引き起こされているケースが多い事と関係していると考えられます。東洋医学では、病因を大きく「気」「血」「水」に分けて考えますが、「気」は比較的動きやすいとされており、症状の変化も早く起こる傾向にあります。

 

ただし「気の上衝」は、あくまでも表に出ている症状で、原因部分には「水滞」や「瘀血(血の停滞)」が関係している事が多いため、症状の根治・再発防止までにはある程度の期間を要します。

 

また同じパニック障害という診断名でも、「気の上衝」以外の要素が強い場合は、改善の出足に時間が掛かる事もあります。

松阪漢方堂では症状の軽減から始まり、最終的に漢方薬を止めても再発の恐れが無い状態を目的に取り組んでいきます。

 

現在病院の薬を飲んでいる方は、まずは薬と漢方薬を併用して飲んで頂きます。だんだんと症状が落ち着いて来たら、医師の指導の下で病院の薬を減らしていく事が出来ると思いますので、最終的に病院の薬も漢方薬も必要のない状態になれば漢方薬も終了となります。

 

パニック障害の方の中には、電車やバスに乗ったり車の運転が難しくなってしまう方が少なくありません。

 

パニック障害に対する養生

パニック障害は、東洋医学的には「気の上衝(下から急速に気が衝きあがり、うまく発散出来ない状態)」が原因となっている事が多いです。

 

上衝した気が胸の辺りに停滞すれば動悸や息苦しさが起こり、喉の辺りで停滞すれば喉の詰まりや違和感、顔や頭で停滞すればめまいやふらつき、顔のほてりなどにつながります。そのため上がってきた気をうまく発散してやる事が大切です。

 

食べ物では、白コショウなどの香辛料、葉の物などを適度に食べます。

 

また疲れ過ぎない範囲で、散歩やストレッチなど身体を動かす事も効果的です。
イメージとしては身体の中の気というエネルギーをうまく巡らせる感じが大切です。

 

またパニック障害にかかわらず自律神経症状に対しては、早起きをして朝日を浴びる事がホルモンバランスを整えて自律神経の正常化に効果が高いといわれています。

パニック障害に使われる事の多い漢方薬

・苓桂朮甘湯
・苓桂甘棗湯
・桂枝加竜骨牡蠣湯
・桂枝甘草竜骨牡蠣湯
・甘麦大棗湯
・半夏厚朴湯
・四逆散など

 

体質や症状の出方によって、改善に必要となる漢方薬は異なります。

 

直接ご来店頂くのが一番望ましいのですが、遠方や事情で来店が難しい方にも対応しています。
まずは電話(0598-30-6525)かメールでご連絡下さい。

 

その他の自律神経失調症に対する症例はこちらをご覧ください。