パニック障害とは
パニック障害とは、突然起こる激しい動悸や発汗、頻脈(脈拍が異常に多い状態)、息苦しさ、過呼吸、喉の詰まり感、めまいなどの身体の異常と共に、強い不安感に襲われる疾患です。検査を行っても明らかな身体的異常が認められないことが多く、発症には脳内の神経伝達物質やストレスなど様々な要因が関与すると考えられています。
パニック発作を繰り返すことで、「また発作が起きるのではないか」という不安(予期不安)から、乗り物に乗ったり、外出したりすることが困難になってしまうケースもあります。
また車の運転中に動悸や不安発作が起こることも多く、高速道路や長距離の運転ができなくなってしまう方もいます。
炭酸ガスやカフェインの摂取、疲労、寝不足、ストレスなども、発作を誘発する一因と言われています。
パニック障害の主な症状
- 動悸
- 息苦しさ
- 過呼吸
- めまい
- 不安感
- 喉の詰まり
- 手足のしびれ
- 予期不安など
東洋医学(漢方)で考えるパニック障害の原因
東洋医学的には急激な「気(エネルギー)」の上衝(じょうしょう:突き上げ)と、上がった気をうまく発散できないことで起きると考えます。気が胸部に突き上がると動悸や息苦しさ、喉の詰まり感となり、頭部で停滞すると頭痛やめまい、のぼせとして現れます。
さらに気(エネルギー)が急激に身体上部に上がることで、下半身がエネルギー不足になり、言いようの無い不安感や恐怖感を引き起こす原因になると考えます。
なぜ気の上衝が起きるのかは各人により様々です。東洋医学的な病因で考えると瘀血(古血の停滞)、血虚(血のエネルギー不足)、水の問題などがあります。
漢方薬には「気の上衝」に対する処方や、その根本原因である瘀血・血虚・水の問題を改善するための様々な処方があります。パニック障害に伴う症状は漢方薬で改善することが多く、漢方薬が得意としている疾患の一つです。
大切なのは、東洋医学で考える原因部分(寒熱、気血水の偏在)に適した漢方薬を服用することです。誰にでも効く万能な漢方薬というのはありません。
当店では糸練功(しれんこう 筋力反射テスト)という特殊な技術を用いて、より病態に適した漢方薬をご提案出来るように取り組んでいます。
パニック障害の漢方相談・改善症例
①20代・女性
2カ月程前から、動悸や息苦しさ、不安感などが起きるようになったため、漢方薬のご相談に来店されました。症状が起きると喉の詰まりを強く感じたり、手足がしびれたりもします。
特に起床直後や車の運転中、人混みなどで症状が強く現れます。睡眠も浅くなり、夜中に何度も目が覚めてしまうようです。
病院では「パニック障害」と診断を受けて、頓服として抗不安薬(レキソタン)を処方されています。
病院から2カ月間漢方薬を処方されて服用していましたが、特に効果は感じられなかったようです。
糸練功(しれんこう 筋力反射テスト)の反応や症状の出方から、気の滞りを改善する2種類の漢方薬をお出ししました。
漢方薬を飲み始めると2カ月後には、動悸や手足のしびれは起きることがなくなり、夜もぐっすり眠れるようになりました。不安感や緊張感もだいぶ起こりにくくなってきました。
3カ月後には、息苦しさや喉の詰まりも消失して、レキソタンを服用する必要もなくなりました。
この方の漢方薬代金 1日あたり 2種類の漢方薬 660円(税込)
②30代・女性
1年程前から毎日のように動悸や吐き気、めまい、喉の詰まりや手足のしびれに悩まされるようになりました。
特に職場以外の場所に車や電車で出掛ける時に症状が出やすく、仕事帰りに食事に行ったり、休日に買い物に出かけたりすることもできなくなってしまいました。
30分程車を運転して来店することも難しいため、問診票を送っていただき、電話で症状を伺いながら2週間ごとに漢方薬をお送りすることにしました。
漢方薬の服用を開始して1カ月後には、今までと比べてあきらかな調子の良さを感じたご様子でした。
その後は良い時と悪い時の調子の波はありましたが、少しずつ症状が和らぎ、起きる回数も減り始め、服用開始5カ月目には、動悸やめまいの頻度が週に2回ほどに減ってきました。
服用開始6カ月後には、短い時間であれば、仕事の後で友人と外食ができるようになりました。
服用開始から9カ月後には、不安感や喉の詰まり、動悸、めまいなどの自律神経症状は消失しました。緊張することなく、仕事の後の外食や休日のお買い物などを楽しめるようになりました。
この方の漢方薬代金 初診時の代金 1日あたり 2種類の漢方薬 710円(税込)
③40代・女性
10年以上前、車の運転中に突然、動悸や不安感、めまいに襲われて以来、常に強い緊張を感じながら運転をしています。特に知らない道路を走るのには抵抗があり、また脇道にふいに車が見えるだけで動悸、緊張感が強くなってしまいます。
体質的な傾向や症状の出方、糸練功の反応から気の停滞を改善する作用のある漢方薬と補助剤をお出ししました。
漢方薬の服用を開始して半年後には、運転中に過度の緊張をすることがなくなりました。また自律神経の状態が整うことで、運転中以外の日常生活でも調子の良さを感じるようになりました。
8カ月間漢方薬を服用していただき、車の運転に自信がついたとのことで漢方薬の服用を終了することができました。
この方の漢方薬代金 初診時の代金 1日あたり 漢方薬 330円+補助剤 250円(税込)
④20代・男性
仕事の内容が変わったことによるストレスからか、少し前から心臓に違和感を感じていました。
営業先で突然激しい動悸と過呼吸に襲われ、救急車で病院に搬送されましたが、検査では心臓に異常は見つからず「パニック障害」と診断をされました。
それ以来、頻繁に心臓の違和感と動悸が起こるようになってしまったため、ご相談に来店されました。
気の上衝と急迫症状を緩める2種類の漢方薬をお出ししたところ、1カ月程で動悸がなくなり、心臓の違和感もほとんど感じなくなりました。
日常生活に支障が出る事もなくなったようです。
この方の漢方薬代金 初診時の代金 1日あたり 2種類の漢方薬 660円(税込)
※症例は個人の体験であり、効果・経過には個人差があります。
その他のパニック障害、自律神経失調症による症例はこちらをご覧下さい。
パニック障害と診断されたわけでなくても、不安感、胸の違和感、動悸や過呼吸、喉の詰まり、手のふるえなどでお困りの方はお気軽にご相談ください。
パニック障害は、その方の症状や東洋医学的な原因に合わせた漢方薬を服用することで、非常に高い効果が期待できる疾患の一つです。
安定剤や抗不安剤でなかなか症状が改善しない方でも、漢方薬の服用で症状の軽減を実感されることは多くあります。個人差はありますが、早い方だと漢方薬の服用を始めて2週間~1ヶ月ぐらいで症状の軽減を自覚される方もいます。
このことはパニック障害の症状が、「気の上衝」によって引き起こされているケースが多いことと関係していると考えられます。東洋医学では、病因(症状の原因)を大きく「気」「血」「水」に分けて考えますが、「気」は比較的動きやすいとされており、症状の変化も早く起こる傾向にあります。
ただし「気の上衝」は、あくまでも表に出ている症状で、原因部分には「水滞」や「瘀血(血の停滞)」「血虚」が関係していることが多いため、症状の根本的な改善・再発防止までにはある程度の期間を要します。
また同じパニック障害という診断名でも、「気の上衝」以外の要素が強い場合は、改善の出足に時間が掛かることもあります。
松阪漢方堂では、最終的に漢方薬の服用を終了しても、安定した状態を維持できることを目標に取り組んでいます。
現在病院の薬を服用されている方は、まずは薬と漢方薬を併用して飲んでいただきます。だんだんと症状が落ち着いてくれば、主治医の先生とご相談の上で、病院の薬を減らしていくことができると思います。
最終的に病院の薬も漢方薬も必要のない状態になれば、漢方薬の服用も終了となります。
パニック障害でよく使われる主な漢方薬
・苓桂朮甘湯
・苓桂甘棗湯
・桂枝加竜骨牡蠣湯
・桂枝甘草竜骨牡蠣湯
・甘麦大棗湯
・半夏厚朴湯
・四逆散
・柴胡疏肝湯
・柴胡桂枝湯
・柴胡加竜骨牡蛎湯
・柴胡桂枝乾姜湯など
体質や症状の出方によって、改善に必要となる漢方薬は異なります。
直接ご来店頂くのが望ましいですが、遠方にお住まいやご事情で来店が難しい方にも対応しています。
まずは電話(0598-30-6525)またはメールでご連絡下さい。
その他の自律神経失調症に対する症例はこちらをご覧ください。


