喉の詰まりや胃に不快感があり、毎日のように吐き気を感じるという男性からご相談を受けました。
病院で検査をした所、特に胃や食道には異常が無く、はっきりとした原因は分からないとの事でした。

問診と症状、糸練功から自律神経のバランスを整える事で症状の改善を試み、五志の憂(自律神経の乱れ)に対する漢方薬をお出ししました。
漢方治療1か月後には喉の詰まりが楽になり、2か月後からは胃の不快感や吐き気の症状も軽減を始めました。

治療開始10か月で症状が出ることが無くなったため、途中からより体質改善を目的とした漢方薬に切り替え、1年半後に漢方薬を卒業する事が出来ました。

病院の検査で異常が無いのにもかかわらず、辛い症状が続くケースに、五志の憂(自律神経の乱れ)が原因のことがあります。
手の痺れや麻痺、不整脈、喉の詰まりから腰の痛みなど、様々な症状に五志の憂(自律神経の乱れ)が関係していることがあります。

五志とは、東洋医学では「怒、喜、思、悲、恐」の五種の精神状態のことを言い、五志の憂とはこの五種の精神状態のバランスが崩れていることを現します。
東洋医学では古くから、精神状態と身体症状には密接な関係があると考え、それに対する漢方薬の治療方法も考えられてきました。
はっきりとした原因が分からないにもかかわらず、辛い症状が続くという方は一度ご相談頂ければと思います。