〇70代・女性
1カ月程前から気力が落ちて、何もする気になれず、1日中寝てばかりいるためご相談に来店されました。食欲も半分ぐらいになり、便通も悪いようです。
この方は以前、不安感や確認行為などの強迫観念のご相談があり、長く漢方薬を服用して落ち着いたご経験があります。
その時には清熱剤と駆瘀血剤を中心にお出ししましたが、今回は不安感や憂うつ感、確認行為などは伴わず、以前とは症状がだいぶ違うようです。
症状の出方や糸練功の反応から、気滞を改善する作用のある漢方薬と季肋部の緊張を緩める作用のある漢方薬をお出ししました。
漢方薬の服用を始めて2週間後
4~5日前から気力が少し出てきて、前よりは動けるようになってきました。
1日中服も着替えずに寝ている事が無くなってきたようです。やはり便通が良くないとの事で、排便を促す作用のある生薬エキスを追加してお出ししました。
4週間後
気力的に半分ぐらい戻ったと思ったら、その後2~3日ぐらい非常に調子が悪い日があったようですが、それ以降は8割方良くなったようです。朝から活動出来るようになりました。
調子を崩した時期に色々と思い、考えるところがあり、それを抜けたら気持ちが楽になったようです。それで思い切って行動してみたらスイッチが入ったように気力も出てきたとの事です。
便通がまだすっきりしないとの事で、便通に対する生薬エキスを少しだけ増やしました。
6週間後
前回から調子良く、ほぼ元の状態に戻ったようです。
便通もスムーズになり、食欲も戻ってきました。
調子が良いため漢方薬の分量を2/3に減らしました。
8週間後
引き続き調子が良いようです。
再発防止目的を兼ねてもう2週間分お出しして、調子が安定しているなら終了としました。
調子を崩してから1カ月程度と日が浅かった事もあり、順調な改善となりました。
この方の場合は、ご自身で思うところがあり、それに対して気持ちの切り替えが出来た事が大きかったように思います。漢方薬はそのきっかけになっただけなのかもしれません。
この方の漢方薬代金 1日あたり600円(税別)(症状、体質により代金は異なります)