
〇30代・女性
7カ月前に強いストレスを感じてから何度か膀胱炎を繰り返してきました。
その時には大腸菌が出る事もあれば、出ない事もあったようです。
それ以降は大腸菌などの細菌感染は確認されないにも関わらず、頻尿や尿が溜まった際の膀胱の痛み、残尿感や排尿後の外陰部の違和感が続いています。
特にストレスがかかったり、疲れたりすると症状が悪化する傾向があるようです。
泌尿器科で五淋散や清心連子飲を処方されてきましたが、症状に変化は感じられないようです。
正式に検査をしたわけではありませんが、間質性膀胱炎の可能性があると言われ、インターネットで調べたところ難病や西洋医学では治療法が無いなどの記事を読み、とても不安を感じているようです。また病名が間質性膀胱炎と確定したわけでは無いが、それでも漢方薬は出せるのかも心配されていました。
西洋医学と異なり、漢方治療の場合は病名に対して漢方薬を出すわけではありません。
そのため間質性膀胱炎と確定していなくても対応は出来る事と、仮に間質性膀胱炎であったとしても適切な漢方薬の服用で症状が改善されている方はたくさんいる事をお伝えしました。
症状の出方や糸練功の反応から、補血作用、心身の緊張を緩める作用のある漢方薬をお出ししました。糸練功の反応では、膀胱症状は女性ホルモンや自律神経からの影響が大きいように感じられました。
膀胱炎には水分をたくさんとる必要があると思い、頑張ってたくさん水を飲んでいましたので、細菌感染が無いのに無理に飲むのはかえって良くない可能性がある事をお伝えしました。
無理してたくさん水分を飲めば、頻尿になるのはある意味当然の事です。かえって泌尿器系の負担になる可能性もあります。
飲む量が極端に少な過ぎるのはもちろん良くありませんが、飲みたい時に普通に飲むのが一番良いように思います。
漢方薬の服用を始めて1カ月後
まだトイレは近いですが、以前程では無くなったようです。
膀胱の痛みや外陰部の違和感にも軽減がみられます。
漢方薬を飲み始めるとイライラする事も減ったようです。
2カ月半後
すっかり症状が無くなったので、もう大丈夫と思いしばらく服用を止めていたようです。
年末年始の時期に入り、とても忙しくストレスを感じる事が増えると、再び頻尿や残尿感を感じる事が出てきました。
3カ月半後
漢方薬の服用を再開すると、再び症状も落ち着いてきたようです。
いつまで服用した方が良いのかという質問がありましたので、症状が消失した後もすぐには止めず、しばらく続けた方が症状がぶり返し難くなる事が多いとお伝えしました。
ただこの方の場合は、症状が始まって半年程度のため、そこまで長く飲む必要は無さそうです。
一般的に罹患期間が長い程、漢方薬は長めに服用した方が良い傾向にあります。
また罹患期間が短くても、長年の不適切な生活習慣の積み重ねや、持って生まれた体質と関りの深い症状の場合は長く飲む必要がある事が多いです。
4カ月半後
最近また忙しくイライラする事が増えて、たまにですが排尿後に外陰部がツーンとする事があるようです。ただ以前に比べるとずいぶんと症状は軽いようです。
コーヒーを飲むと頻尿になる事はあるみたいですが、普段はおおむね落ち着いているようです。
漢方薬を飲んでいると調子が良いため、もう少し服用しますとご連絡がありました。
漢方薬を飲むと、過度にイライラする事も減るようです。
嫌な事があったり、思い通りに行かなかったりすればイライラしたり、落ち込んだりするのは当たり前の事ですが、自分でもおかしいと思うような過度の感情は適切な漢方薬の服用で軽減出来る事があります。
それ以降は連絡が途絶えましたのでその後の事は分かりませんが、漢方薬の服用を始めて短期間で膀胱症状による日常生活の支障は大幅に減ったようです。
全ての方が、この方のように短期間で症状に軽減がみられるわけでは無く、なかなか改善が進まず試行錯誤する事も少なくありませんが、適切な漢方薬の服用を続ける事で症状を改善出来る事も多いです。
この方の漢方薬代金 1日あたり450円(税別)(体質、症状により代金は異なります)