仕事によるストレスが重なり、2年前から働けなくなってしまったというご相談がありました。
現在はアルバイトをしていますが、倦怠感や気力が出ない状態が続いており、不安感やめまい、片頭痛の症状もあります。
ビタミン剤や補中益気湯という漢方薬の服用を続ける事で少しずつ体力の回復は感じていますが、思うような改善には至っていないという事でした。
補中益気湯は、肉体的な疲労や胃腸の弱りによって起きる症状にはとても良い漢方薬ですが、ストレスによる自律神経症状としての疲労・倦怠感には効果が弱いように思います。
ご相談の症状や糸練功の結果から自律神経のバランスを整える事を目的として、気のうっ滞を解散させる効果の高い漢方薬をお出ししました。
漢方薬の服用を始めて1ヵ月半になりますが、以前に比べて気持ちがだいぶ落ち着いてきたご様子です。めまいや頭痛の頻度もだいぶ減ってきており、また思いがけず便通がとても良くなっています。
漢方薬の服用に加えて、食養生にも熱心に取り組んでいる事も改善効果を高めていると考えられます。
また食事以外にも音楽を聴いたりハーブティーを飲んだりして、気持ちをリラックスさせる取り組みをしているとの事で、漢方薬だけでなく多角的に改善に取り組むのはとても良い事だと思います。
この調子で改善が進めば、生理前の眠気や頭痛などの症状も落ち着いてくると思います。
また顔や下肢の浮腫み易さに対しても、漢方薬を調整する事で自律神経症状と並行して改善していくように取り組んでいきたいと考えています。