非結核性抗酸菌症(肺マック症)による、咳のご相談に来店されました。
非結核性抗酸菌症(肺マック症)とは
結核菌以外の抗酸菌が原因となり、進行すると咳や痰、血痰、微熱、倦怠感などの症状が現れるようになる疾患です。
症状自体は緩やかに進行しますが、有効な治療法は確立されていません。
非結核性抗酸菌はもともと塵埃、土壌、水など人間の身近な環境に生息しています。
通常は体内に入っても問題ありませんが、過労や手術後、過度なストレスなどで抵抗力が落ち、免疫の低下した状態だと、病原菌の増殖を抑えられなくなり、体内に生息するようになると考えられています。
また中高年の女性を中心に、毎年罹患者が増え続けている疾患でもあります。
この方は、1年程前に病院で非結核性抗酸菌症との診断を受けました。
咳は、夏に入った頃から酷くなり、疲れたり、エアコンで乾燥すると咳が出易くなります。
また布団に入ってからも咳が悪化するため、睡眠に支障が出る事もあるようです。激しく咳き込む事も多く、食欲も低下してしまいました。
咳の原因である非結核性抗酸菌症に対しては、免疫を高める漢方薬と原因菌に対して抗菌作用のある漢方薬をお出ししました。
また咳に対しては、乾燥型の咳と捉えて、潤す作用のある漢方薬をお出ししました。
漢方薬の服用を開始して2週間後
咳の出方が、半分ぐらいにまで軽減してきました。
夜に咳き込む事が無くなり、睡眠状態も改善したようです。
1カ月後
咳が出る事は殆ど無くなり、気にならなくなりました。
非結核性抗酸菌症が原因の咳は、改善までに長引く事も多いのですが、思いの外早く落ち着いてきました。
咳が出だしてから、早い段階で漢方薬を飲み始めたのも良かったと思います。
この調子で良い状態が続けば、様子を見ながら咳の漢方薬は減らしていけると思います。
非結核性抗酸菌症に対しては、引き続き免疫を高める漢方薬と抗菌作用のある漢方薬で、病院での検査結果が改善するまで取り組んでいきたいと考えています。
この方とは別の非結核性抗酸菌症でご相談に来られた方は、咳はあまり出ませんが、倦怠感と食欲の低下がありました。
漢方薬を飲み始めると、間もなく食欲が増えて、倦怠感も改善しました。
非結核性抗酸菌症は、病院治療では難しい疾患とされていますが、漢方薬で咳や倦怠感などの症状が消失したり、肺のレントゲン所見が改善したという報告が多数あがっています。お困りの方は漢方薬をお試し下さい。