肺マック症(非結核性抗酸菌症)と血痰・倦怠感

〇60代・女性

6年前に肺マック症(非結核性抗酸菌症)と診断されて2年間、抗生物質を服用しました。
その後は抗生物質の服用を終了して経過観察となっていましたが、3ヵ月程前に血痰が続き、レントゲンでは肺の影が悪化しているといわれたようです。

 

咳は出ませんが、定期的に血痰があり、下肢の倦怠感が強いようです。

 

他店で血痰に対して黄連解毒湯を処方されたそうですが、胃がムカムカして飲めないため、漢方薬の相談に来店されました。
見た感じは虚証タイプで胃を冷やす黄連解毒湯が合いそうにありません。

 

体質的な傾向と糸練功の反応から、少陽病位ながら温める作用も含む漢方薬と活血作用と止血作用を併せ持つ生薬末をお出ししました。

 

〇漢方薬を飲み始めて1カ月後
ピンク色っぽい痰は時々出ますが、以前のような出血という感じでは無くなってきました。
下肢の倦怠感は楽になって喜んでいたら、またぶり返したりの繰り返しのようです。

 

〇3カ月後
この1ヵ月ぐらいは下肢の怠さは殆ど気にならなくなりました。
痰は3週間に2~3回程度に減り、最近は血の色が着く事も無くなってきました。

 

〇半年後
痰はたまに出ますが、薄いピンク色で殆ど気にならない程度です。
倦怠感が無くなり身体が楽なため、気分も良くなり色々とやる気が出てきたようです。

 

〇9ヶ月後
年末にかなり無理をして疲れが出た際にまた何度か血痰が出ましたが、体力を補う漢方薬を頓服的に服用するとすぐに落ち着きました。

 

その後は調子良く、倦怠感も無い状態が続いています。
以前に比べて寝付きが良くなり、夜中に目が覚める事も無くなってきたようです。

 

〇1年後
冬場に少し足の怠さを感じる事があったようですが、タイツを履くなど冷やさないように気を付けると、また調子の良い状態が続くようになりました。

 

この1ヵ月程は痰が出る事も無く、倦怠感も無く調子の良い状態が続いています。

 

定期検査で肺のCTを撮った結果、肺の影が良くなっているわけではありませんが、特に悪化もしていないと言われたようです。
炎症などで一度出来た肺の影は、菌感染が無くなり肺に問題が無くなっても残る事があります。

 

調子が安定しており、糸練功でお調べする反応も問題無さそうでしたので、漢方薬の服用を終了としました。

 

冷えは免疫の低下に繋がり、肺マック症のような病気の要因になる事があります。
今後も下半身を冷やさないよう気を付けると再発の可能性も低いと思われます。

 

この方の漢方薬代金 1日あたり500円(税別)(体質・症状により代金は異なります)