強迫性障害(不潔恐怖)の軽減

〇30代・女性

 

大学生の頃から自分のテリトリー外の物に対しては不潔に感じるようになりました。
手洗いの回数などが増えるなど生活する上で不便さはありましたが、そこまで大きな支障が出る程では無かったようです。

 

コロナが流行り出して外出する機会が減ると、かえって外に出た際に不潔感を強く感じるようになってしまいました。

 

手洗いの回数や時間が長くなり、自分の洋服が汚れているように感じ、何度も洗濯をしないと落ち着かなくなってしまいました。
精神的な疲労も大きくなり、日常生活への支障も出てきたため診療内科を予約していますが、予約が一杯なため1ヵ月後まで受診出来ないようです。

 

それまでに少しでも症状が軽くなればと漢方薬のご相談を受けました。
強迫性障害に対して漢方薬で改善に取り組む場合、自律神経のバランスを整える事を目的にする事が多いです。

 

性格的な傾向や糸練功の反応から2種類の漢方薬を組み合わせてお出ししました。

 

漢方薬を飲み始めて3週間後
漢方薬を飲み始めると少しずつ汚れに対する意識が軽くなってきたようです。
これまでは外出する際にも気力が必要でしたが、漢方相談に来店する際もすんなりと外出出来ました。

 

6週間後
汚れに対する嫌悪感が軽減して、気持ち的にだいぶ楽になったようです。
調子を崩してから触れられなくなっていたものも大丈夫になってきました。

 

心療内科を予定多り受診しましたが、調子が落ち着いてきている事もあり、薬の服用は無しで様子を見る事になったようです。

 

気持ちに少し余裕が出てきたため、汚いと思ってもあえて触って我慢するという認知行動療法(曝露反応妨害法)をご自身で始められました。

 

4ヶ月後
汚れに対して考える時間がだいぶ減りました。
コロナで調子を崩す前の状態に戻ったようです。
自分でもおかしいと思いつつ、何度も洗濯をするような事も無くなりました。

 

9月後
その後も安定した状態が続いているため、ご本人の希望もあり漢方薬の服用を終了としました。
汚れに対する意識が無くなったわけではありませんが、日常生活への支障は大幅に減り、精神的にもだいぶ楽になったご様子です。

 

この方の漢方薬代金 1日あたり600円(税別)(体質・症状により代金は異なります)