寝る前の動悸、不安、恐怖感の改善

30代・女性

 

高校生の頃に様々なストレスが重なり、それ以降調子を崩してしまいました。

 

主な症状として
〇漠然とした不安、恐怖感
〇気持ちの落ち込み
〇動悸
〇めまい、立ち眩み
〇喉の詰まり、息苦しさ
〇倦怠感などがあります。

 

特に寝る前に不安感や恐怖感が強く起きるため、夜になるのが嫌でしょうがないようです。寝付きも悪く睡眠状態も良くありません。

 

病院で「不安神経症」との診断を受け、安定剤を半年ほど飲んでいた時期もありましたが、あまり効果を感じられなかったため現在は服用していません。

 

体質的な傾向や糸練功の反応から、自律神経のバランスを整える事を目的に2種類の漢方薬と補助剤をお出ししました。
養生法として適度に身体を動かす事とスマートフォンの過度の使用は控えるようお伝えしました。

 

また15年以上続いている症状のため、腰を据えて服用を続けて頂くようお伝えしました。

 

漢方薬服用開始2カ月後
この頃から動悸があまり起こらなくなってきました。
今までは漠然とした不安感が毎日起きていましたが、気にならない日が少しずつ出てきました。

 

半年後
服用開始から半年ぐらいまでは不安感や気持ちの落ち込みなどの調子の波が大きく、良くなったり悪化したりを繰り返していましたが、この頃から少しずつ落ち着いてきました。
寝る前に動悸や不安感、恐怖感が起きる事も無くなり、寝付きも良くなってきました。

 

睡眠状態が安定してきた事もあり、朝起きるのも以前に比べて楽になってきました。喉の詰まりや息苦しさも気にならない日が増えました。

 

1年後
基本的には調子の良い状態が多いのですが、ストレスがかかると気持ちの落ち込みや倦怠感、立ち眩みなどの症状が強くなってしまいます。
ただし一番辛かった寝る前の不安、恐怖感が起きる事はないようです。

 

2年後
自律神経に関する症状は、おおむね落ち着いています。
体調をお尋ねしても、食べ過ぎが続いて胃が重いとか、花粉症で煩わしいなど自律神経に関係無い症状が目立ってきました。この時期から漢方薬の量を減らし始めました。

 

2年半後
漢方薬の量を減らしても安定した状態が続いているため、漢方治療の終了としました。

 

先日久しぶりに風邪の後の咳が長引いているため、漢方薬を求めて来院されました。

 

漢方薬を終了した後も、日中や寝る前に漠然とした不安感や恐怖感が起きる事は無いようです。

 

寝付きが悪い日もたまにはありますが、基本的には問題なく眠れています。
疲れたり緊張するとたまに喉が詰まる事がありますが、以前のように息苦しさや不安感が伴う事も無く、しばらくすると無くなるので気にならないようです。

 

15年にわたり続いていた症状で、また症状の出方も激しかったのですが、2年半漢方薬の服用を続けて頂き終了する事が出来ました。

 

基本的に罹患期間の長い症状ほど、改善に時間がかかる事が多いです。
途中で何度も漢方薬を検討し直すなど苦心しましたが、毎日欠かさずきちんと漢方薬の服用を続けて頂いた事も良かったと思います。

 

寝る前になると動悸がする、息苦しくなる、緊張感や不安、恐怖感に襲われるというご相談を受ける事が時々あります。

 

このような症状は、漢方薬で改善出来る事がかなり多いと感じています。
お困りの方はご相談下さい。

 

この方の初診時の漢方薬代金 1日あたり700円(体質、症状により代金は異なります)