肛門搔痒症(かゆみ)の改善

〇40代・男性

 

3カ月前から肛門の痒みが起きるようになり、段々と悪化傾向にあるためご相談に来店されました。
特に夜に痒くなる事が多く、掻いてしまうとしばらく嫌な痛みが続きます。

 

紫雲膏が良いと聞いて塗り始めましたが、少し良いかな?程度でそこまで変化は感じないようです。元々アレルギーなどもあり皮膚は弱いようです。

 

皮膚科や肛門科でお尻をみせるのに抵抗がある事と、ステロイド軟膏を処方されてもデリケートな部位だけに塗りたくないとの理由で病院受診はしていません。

 

糸練功の反応から伝統的に肛門搔痒症に多用される漢方薬をお出ししました。
漢方薬を飲んでも段々と症状が酷くなるようなら、一度きちんと病院で診て貰った方が良い事と、ウォシュレットはなるべく使用しない事、お風呂であまりお尻をごしごし洗わないようお伝えしました。

 

漢方薬を飲み始めて2週間後には7割ぐらいに痒みが軽減しました。
しかしそれ以降は、1カ月程同じ漢方薬を続けましたが、7割ぐらいから改善が進みません。

 

そこで改めて糸練功で反応を調べなおして、少陽病位の清熱作用のある漢方薬と湿熱の改善作用のある漢方薬の組み合わせに変更しました。
すると2週間後には痒みが3割程度にまで減少して、1カ月後には殆ど気にならなくなりました。そのまま1カ月程服用を続けて頂き、全然痒みの無い状態が続いているため漢方薬の終了としました。

 

症状が出始めてから3カ月ぐらいとそこまで長期間では無かったため、短期間の漢方薬の服用で痒みが気にならなくなりました。

 

ウォシュレットの普及でお尻を洗い過ぎる人が増えたため、皮膚のバリア機能が低下してお尻のトラブルが増えていると言われています。
ウォシュレットやウエットタイプのお尻拭きなどの過度の使用、お風呂でごしごし洗うなどは逆効果になる事が多いようです。

 

本来ならば皮膚科や肛門科で一度きちんと診て貰う方が良いのですが、どうしても人前でお尻を出す事に抵抗があったり、病院受診しても塗り薬でなかなか治らない、何度も繰り返すという方は漢方薬で身体の中から改善出来る事もあります。

 

この方の漢方薬代金 1日あたり600円(税別)(症状・体質により代金は異なります)